終身雇用という言葉があります。

一つの会社で定年まで働くことを言いますが、一昔前まではこれが普通でした。勤続30,40年と続き、円満退職しています。

定年まで一度も転職せずに暮らす人は日本にどれくらいいるのか?とふと疑問になり調べてみました。

私は男なのでとりあえず男性の資料を用意しましたが、これは年齢別に転職する人が何%ほどいるかを表した統計グラフです。

厚生労働白書(18)より

1990年~2005年までの表ですが、2005年になるにつれてどの世代も転職率が高くなることがわかります。そして2016年の統計はこちらの21ページ

これをつないでいくとある数字にたどり着きます。

たとえば1995年に20歳だった方100人のうち、10人は転職します。

彼らは2005年に30歳を迎え、そのうちの7人くらいは転職します。

2016年には41歳となり、3人くらいが転職しています。

その後定年までの20年間で同じように10年ごと3人くらいの人が転職するとすると100人のうちのべ25人くらいは定年までに1度は転職することになります。

人生で転職する可能性=25%

案外職を生涯で変える人は多いのです。
もう一つ転職に関わる重要な数字があります。

失業率です。

何かを理由に職を失っている人は一定数存在します。

完全失業率は過去15年間でだいたい毎年3~5%です。近年は減少傾向にありますがならして4%とします。毎年4%で職を失う可能性があるとして、40年間経つとどうなるでしょうか?20歳から60歳までで職を失う可能性は。。。

80%です。

人生で失業する可能性は80%なのです。

(96%の40乗は20%まで落ちてしまうのです。)

転職する可能性が25%かぁ~などと気を抜いていたら、その間仕事を失う可能性は80%なのです。

”失業”は普通なのではないか、と思います。

統計が示す数字のとおり多くの人が失業を経験しています。(私を含む)しかしそれでも多くの人が人生を歩んでいます。

終身雇用は転職リスク25%と失業リスク80%を乗り越えることができた時に得られる非常に稀有な存在なのです。

40年会社が存続する可能性も考慮すれば、失業の可能性はさらに上がるでしょう。終身雇用は本当に大変な道のりなのです。

働き続けるためには仕事へのモチベーションも欠かせません。

もしこの記事を読んでいる人の中に
仕事へのモチベーションを失っている人がいるとするならば
今の仕事にしがみついている人がいるならば

一度距離をとってみたらどうでしょうか。

大丈夫、失業は普通のことです。
転職も4人に1人が行っています。
合わない と思ったら道を変えるほうが良いのです。